皆さんは「HSP」という言葉をご存知でしょうか?
「HSP」とは「Highly Sensitive Person」の略。
敏感に反応する人のことを指します。
例えば、音や匂いなどに対し、過剰に反応しストレスを感じる人のこと。
ある物事に対して、色々と考えすぎて疲れ切ってしまうこともあります。
HSPの概念は、アメリカの精神分析医で学者のエレイン・N・アーロンによって、1996年に提唱されました。
HSPは5人に1人いると言われています。
これは、全体の20%。
最近、日本でHSP関連の本がたくさん売れていることを考えると、HSPに関心を持つ・悩む日本人が多いことが伺い知れます。
今回は、そのHSPに関しての英語でのスピーチを紹介します。
最後に、HSPオススメ本(日本語)の紹介もあります。
HSPに悩んでいる人、英語でHSPを考えたい人は参考にしてください。
Contents
HSPスピーチ
HSP × TED
今回紹介するHSPスピーチは、2016年にパリで開催されたTED。
既にご存知の方が多いと思いますが、TEDとは独創的、新しいアイデアを限られた時間内でプレゼンする場。
今回ご紹介する動画は、エレナ・ ハーデッカーホフという女性。
彼女自身、幼少期からHSPに苦しんでいたようです。
動画はこちら↓
動画内では、HSPの彼女の苦労が語られています。
例えば、オクトーバーフェスに行っても音楽、人混み、食べ物の匂いですぐに疲れてしまうので、長時間会場にいることができないこと。
小さい頃に見た映画「ジョーズ」がトラウマになって、水場に近づけなかったことなど。
HSPの人は、神経が敏感な分、吸収力が多くて苦しむ人が多いようです。
単語集
下記にスピーチ内で出てきた単語をまとめました。
この動画で英語の勉強をしたい方は参考にしてください。
- introvert 内向的な人
- eggshell 卵の殻
- assumption 仮定、憶説、仮説
- losing 勝ち目のない、敗北をもたらす
- toothache 歯の痛み
- irritated いらいらした、怒った,炎症を起こした
- wilted wiltの過去形、または過去分詞。しぼむ、 しおれる
- wilt しぼむ、しおれる、元気がなくなる
- magnify 拡大する、拡大して見せる、大げさに言う、誇張する
- sorrow 悲しみ、悲哀
- osmosis 浸透(性)、じわじわ浸透すること
- toughen up 精神的に強くなる
- flaw きず、ひび、割れ目、欠点、弱点
- disclaimer (責任・権利などの)否認、放棄、棄権
- perk (病後などに)元気を取り戻す
- intensely 強く、激烈に
- overactive 活動しすぎる
- handy 便利な、使いやすい
- embarrassingly 当惑を引き起こすこと
- pea エンドウ
- crept creep の過去形・過去分詞
- creep こそこそ歩く、そっと歩く、忍び足に行く
- infallible 全然誤りのない、絶対に確実な
- fallible 誤りやすい、誤りを免れない
- trait 特徴
- mouthful ひと口分、(…の)(ほんの)ひと口(分)、少し、長くて発音しにくい語、適切な言葉、名言
- acronym 頭字語
- overstimulation 過剰刺激
- overpower 打ち勝つ、負かす、圧倒する
- candyfloss 綿菓子
- cacophony 不協和音、不快な音調
- reactivity 反応性
- undercover 秘密に行なう、秘密の、(特に)諜報活動に従事する
- fancier (花・鳥・犬などの)愛好家、(商業的)飼育者
- wallflower 壁の花
- pastel パステル(クレヨン)、パステル画、パステル画法、淡くやわらかな色彩
- femininity 女であること、女性の特質、女らしさ
- snow flake 雪片(せっぺん)
- chances are 多分~である
- evermore 常に、いつも、永久に
- optimize (…を)最高に活用する、できるだけ能率的に利用する
- detached 分離した、孤立した
- readily 快く、ちゅうちょなく、二つ返事で、容易に、たやすく
- belittle (…を)見くびる、けなす、卑下する、(…を)小さくする
- idealist 理想家、理想主義者、空想家、夢想家、観念論者
- philanthropist 博愛主義者
- venerate (…を)大いに尊ぶ、崇拝する、敬慕する
- misfortunate 哀れみに値するか、起こさせるさま
- discredit (…を)疑う、信用しない
- spectrum (目の)残像、連続体、範囲
- narrative 物語
- uplift (…を)揚げる、持ち上げる
- unashamedly 恥ずかしがらずに
- corruption 堕落、頽廃(たいはい)、贈賄(ぞうわい)、収賄、買収
- greed 貪欲(どんよく)、欲ばり
- norm (社会の)標準的な状態、(行動様式の)規範、一般(的)水準、平均(水準)、
- mason 石工、れんが職人、フリーメーソン団の組合員
- mason jar 瓶詰を作る際に用いられるガラス製の口広瓶
- captivity とらわれ(の身)、監禁、束縛
- incubator 孵卵器、(早産児)保育器、細菌培養器
- grave 墓、死体を埋める穴、死
- pave 敷く、舗装する
- pavement 舗装道路、舗道、舗装(してある所)、(舗装した)歩道
- innate 生来の、生得の、天賦の、先天的な
HSPオススメの本
ここからは日本語のHSPオススメ本を紹介します。
実は、自分自身、HSPの可能性があるのではないかと思い、今まで5冊、HSP関連の本を読みました。
今回は、その中から特に影響を受けた2冊を紹介します。
『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』
最初に紹介するのが、エレイン・N・アーロン著の『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』です。
冒頭でもお伝えした通り、エレイン・N・アーロンはHSPを提唱した人。
TED動画内にも、プレゼンターが著者のHSP発見に大きく救われたと述べています。
この本では、HSPの人の特徴やデータをただ単に述べるだけではなく、改善策も詳しく解説されています。
例えば、HSPの人は自尊人が低い傾向にあるので、自尊心を高めるための方法などが語られています。
この一冊は、HSPに悩む人のバイブルと言っても良いでしょう。
『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』
次に紹介するのが、イルセ・サン著の『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』。
イルセ・サンは、デンマークの心理療法士。
本書では、デンマークで新たに開発されたHSPの自己診断テストが載っています。
P2から5ページにわたって48問のHSPチェックテストがあり、その合計点で自分がHSPにどれだけ近いかを客観的に数値化できます。
本書を読んで一番感銘を受けたのは下記の文章↓
HSPは細かいところまで感じ取り、受け取った情報が心の奥深くまで届きます。
HSPは大いなる空想力と、物事を生き生きと思い描く想像力を備えていて、外界から得た情報を元にさまざまな思考や空想を広げます。
そのため、HSPの”ハードディスク”は、ほかの人たちよりもすぐにいっぱいになり、過度に刺激を受けたと感じます。
『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』P42
この文章を見て、なるほどなと思いました。
得た情報を大きく広げすぎるので、頭の中がすぐにパンパンになって、そうでない人と比べてすぐに疲れやすくなるのです。
本書では、その対処策として、瞑想やその他のリラックス法の紹介もあります。